平成30年度の活動
国道8号吉河1号橋耐震補強他工事 現場見学会
(第101回研修会)
日時: |
平成31年3月6日(水)10時〜 |
会場:
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国道8号 吉河1号橋
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容:
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@工事概要の説明 |
今回は、国土交通省の発注工事で、国土強靭化の取組みの一環として行われている制震装置の設置工事の現場見学会を開催。
今回の見学会では、制震装置を間近で確認させて頂き、その仕組みについての理解を深めたほか、制震装置の設置の作業工程をすぐそばで見学させて頂き、施工手順や施工上の留意点などのポイントを学んだ。
今回の現場見学会も、普段なかなか見ることのできない工程を間近で見学させて頂き、非常にためになる有意義な見学会となった。
2019年オープンセミナー 〜次世代のインフラマネジメントとコンクリートに求められること〜
(第100回研修会)
日時: |
平成31年3月1日(金)14時〜 |
会場:
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福井県県民ホール
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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共催:
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公益財団法人福井県建設技術公社
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内容: |
1. 映像紹介 |
14回目となるオープンセミナーを開催。今回のセミナーは、福井県コンクリート診断士会が主催する研修会として、”第100回目”となる節目の研修会でもあった。
今回は、NHK特集「コンクリート・クライシス」の番組制作にも関わられた元NHKの齋藤宏保氏と首都高速道路の土橋浩氏のお二人からご講演を頂く予定であったが、齋藤宏保氏が諸事情のためお越し頂けなくなり、齋藤氏の講演は急遽、映像紹介に切り替えての開催となった。
最初の映像紹介は、「齋藤宏保氏による報道の軌跡 〜あのコンクリートクライシスとは何だったのか〜」と題して、齋藤氏自らが編集された映像の放映を行った。これまでNHKで取り上げられた内容を中心に映像での紹介がなされ、山陽新幹線の高架橋などで生じた早期劣化の背景や原因を鋭く追究する大変興味深い内容で、参加者はこの生々しい映像を凝視していた。
続いて行われた土橋氏の講演は、「ICTを活用したスマートインフラプラットフォーム(i-DREAMs) 〜次世代のインフラマネジメントに向けて〜」というテーマで行われ、首都高速道路で開発されたスマートインフラプラットフォーム(i-DREAMs)の技術紹介を中心に説明を頂いた。このプラットフォームは、我々の想像を超えた革新的な維持管理のシステムであり、今後のさらなる展開に夢や希望を抱かせる刺激的な内容であった。
参加者からは、「映像紹介がよかった。海砂の使用経緯がよく理解できました。時代背景が恐ろしく感じられました。」、「夢のような技術を目の当たりにしました。」、「i-DREAMsによるサイバー空間の作成技術に驚きました。」などの感想を頂いており、今回も気付きの多い、非常にためになるセミナーとなった。
富山フォーラム「これからの維持管理を支える技術と人材を考えるフォーラム」
(北陸三県コンクリート診断士会合同フォーラム、第99回研修会)
日時: |
平成31年2月15日(金)13時〜 |
会場:
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タワー111 3階スカイホール
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主催:
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公益社団法人日本コンクリート工学会 中部支部
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共催:
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北陸三県コンクリート診断士会、北陸SIP、日本技術士会北陸本部 富山支部
(福井県コンクリート診断士会・石川県コンクリート診断士会・富山県コンクリート診断士会) |
内容:
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@基調講演 |
4月の金沢フォーラム、11月の福井フォーラムに続き、今回は富山でフォーラムを開催した。富山フォーラムのテーマは、「これからの維持管理を支える技術と人材を考える」であり、これまでの取組みを総括する目的で開催した。
基調講演では、名古屋大学の中村先生から「臨床教育による人材育成とコンクリート片剥落に対する予防保全技術」をテーマにご講演を頂いた。維持管理に係る人材の育成には臨床教育が重要であることや点検の意義、ひび割れの進展挙動などを詳細に説明頂いた。
その後、「学生セッション」として、「学生らが考えるコンクリート構造物の未来のすがた」について、学生らから自由は発想での発表を頂いた。いずれも我々、社会人が思いつかないような発想で、大変興味深い発表内容であった。また、その後、「金沢・福井フォーラムの報告と富山県自治体そして大学の取組み」として、富山県や富山大学の取組みについてのご発表を頂き、自治体が抱える課題などについての理解を深めた。
最後に、「これからの維持管理を支える技術と人材に何が必要か」をテーマにパネルディスカッションも開催し、このなかで「官も民も技術力が根本的に不足している」との非常に厳しい意見も頂いた。これからの時代は、「プロとしての信念や覚悟、責任を持った人材」が必要であり、人材育成の重要性を再認識する貴重な機会となった。
今回のフォーラムで、日本コンクリート工学会中部支部の調査研究事業を終えることになるが、これまでの活動で得られた気付きをふまえ、今後、「地域の維持管理を支える新たな技術の実装」や「地域の維持管理を支える人材の育成」に努めていきたい。
金沢大学SIP(新WG2)研究発表およびIoT他先端技術の研修会
(第98回研修会)
日時: |
平成30年12月12日(金)13時30分〜 |
会場:
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福井市地域交流プラザ
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容:
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@金沢大学SIP(新WG2 構造分野でのメンテナンスマネジメント)研究発表 |
本年度7回目となる研修会を開催。今回の研修会は、「金沢大学SIP(新WG2 構造分野でのメンテナンスマネジメント)研究発表」と「OPTIM SmartFieldによるスマートグラスの現場における可能性」の2本立てで開催した。
最初の「金沢大学SIP(新WG2 構造分野でのメンテナンスマネジメント)研究発表」では、金沢大学で進められているSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の研究の成果についての講演を頂き、最新の研究や技術についての理解を深めた。
続けて行われた「OPTIM SmartFieldによるスマートグラスの現場における可能性」 では、スマートグラスの遠隔作業支援の有用性とAI技術のこれからの可能性についての講演を頂き、スマートグラスやAI技術について、知見を深めた。座学の後は、スマートグラフを用いての実演も行われ、参加者は最新の技術に積極的に触れながら、その有用性を把握した。
研修会の後には、恒例の忘年会も行われ、今年の活動を締め括った。
トンネル点検研修会
(第97回研修会)
日時: |
平成30年11月27日(火)13時30分〜 |
会場:
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しきぶ温泉湯楽里および干飯トンネル
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容:
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@トンネルの点検に関する座学 |
昨年に引き続き、トンネルの点検に関する研修会を開催。近年、トンネルの点検業務が増えていることをふまえ、座学と実習の2部構成で研修を行った。
最初に行われた座学では、トンネルの点検時の留意点についての説明が実務者から詳細に行われ、点検の要領や補修・補強工事のポイントを学んだ。また、座学の後に行われた現場実習では、トンネル点検車に順に乗り込んで、打音検査や近接目視によるひび割れ調査の実習を行い、実務でのポイントを習得した。
今回の研修は、トンネル点検車を用いての本格的な実務研修会となり、非常に有益な機会となった。
福井フォーラム「これからの維持管理の技術を考えるフォーラム」
(北陸三県コンクリート診断士会合同フォーラム、第96回研修会)
日時: |
平成30年11月21日(金)13時〜 |
会場:
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福井県県民ホール
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主催:
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公益社団法人日本コンクリート工学会 中部支部
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共催:
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北陸三県コンクリート診断士会、北陸SIP、インフラメンテナンス国民会議
(福井県コンクリート診断士会・石川県コンクリート診断士会・富山県コンクリート診断士会) |
内容:
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@基調講演 |
本年度、福井県コンクリート診断士会をはじめとする北陸三県コンクリート診断士会は、日本コンクリート工学会中部支部の調査研究事業に取組んでいる。この事業では、合同フォーラムを3回開催することにしており、4月の金沢フォーラムに続いて、今回は福井での開催となった。今回の福井フォーラムのテーマは、「これからの維持管理の技術を考える」であり、インフラの法定点検がまもなく1巡目を終えるにあたり、“現場が求める維持管理の技術はいったい何なのか”を見出すことを目的として開催した。
基調講演では、岐阜大学SIP実装プロジェクトの研究責任者である六郷先生からご講演を頂いた。橋梁点検の効率化や高度化を目指したロボット技術の開発の現状や各務原大橋をモデルに、ロボット技術を用いた橋梁点検の実証試験の取組みなどを説明頂いたほか、ロボット技術を適用するうえでの課題や今後の展望などをお示し頂いた。
その後、「北陸から発信する最新技術」として、点検・診断や補修・補強に関する最新技術のご発表を頂いたほか、「自治体関係者や現場技術者が求める維持管理の技術と課題」として、福井県や富山市の自治体の取組みや課題についてのご発表を頂いた。
最後に、当フォーラムでの各発表をふまえ、「現場が求める維持管理の技術とは」をテーマにパネルディスカッションも開催。自治体が抱える維持管理の課題を浮き彫りにし、今後求められる技術についての意見交換を繰り広げたほか、地域の大学やコンクリート診断士会のこれからの役割についての方向性を見出した。
今回のフォーラムでは、北陸地区以外からの参加者を含め約300名もの参加者が集い、大変有意義なフォーラムとなった。
福井県道路メンテナンス会議が主催する学生向け現場学習会を支援
(福井県道路メンテナンス会議への協力、福井県土木部との協働)
日時: |
平成30年11月9日(金)13時30分〜 |
会場:
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福井大学および五松橋
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主催:
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福井県道路メンテナンス会議
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内容:
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@福井県のコンクリート構造物の劣化に関する座学研修 |
福井県道路メンテナンス会議からの依頼を受け、福井大学、福井工業大学、福井工業高等専門学校の学生さん向けの学習会を開催。今回が3回目となり、約40名の学生さんに参加頂いた。
今回の学習会は、座学と実習の2部構成。最初に行われた座学では、「福井県のコンクリート構造物の劣化について」の講義を山川会長が行い、福井県で生じている劣化の解説のほか、維持管理のポイントについての理解を深めて頂いた。その後は、五松橋に移動し、「高所作業車に乗車しての打音検査やひび割れ調査の実習」、「電磁誘導法や電磁レーダー法による非破壊検査の実習」、「ASRゲルステイン法の実習」、「浸透探傷試験の実習」などを順に行って頂き、これらの実習を通じて、インフラメンテナンスの実務を知ってもらう機会を提供した。
昨年までと同様、学生さんらは生き生きと学習会に臨み、インフラメンテナンスの理念や仕事についての理解を深めて頂いた。今回の参加者の中から、将来、我々の仲間として一緒に活動できる方が出てくることを願う。
平成30年度技術交流会 〜会員によるコンクリート診断事例の発表〜
(第95回研修会)
日時: |
平成30年7月27日(金)13時〜 |
会場:
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鯖江市嚮陽会館
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容:
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@インフラメンテナンスにおける360度画像利活用の取組事例 |
毎年恒例の技術交流会を開催。13回目となる今回の技術交流会では、自治体関係者や建設コンサルタント、施工者、コンクリート二次製品、生コンクリート製造会社など、7名の方に自身の業務の経験を中心にご発表頂いた。
会員の経験に則した非常に興味深い内容の発表が行われ、質疑応答や意見交換も非常に活発に行われた。
発表者にとっては、自身の業務の経験や取り組みをレビューする貴重な機会となったほか、聴講者にとっても他の会員の業務経験を知ることで技術の向上に結びつく大変有意義な研修会となった。
福井県における最新補強事例と金沢大学SIPの取り組みに関する研修会
(第94回研修会)
日時: |
平成30年6月28日(木)14時45分〜 |
会場:
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福井県国際交流会館
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容:
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@講演1 「金沢大学SIPの取り組みとこれからの維持管理」 |
定期総会にあわせて研修会を開催。今回は、金沢大学の深田宰史教授と福井大学の小林克己教授をお招きして、ご講演を頂いた。
最初に登壇頂いた深田先生からは、「金沢大学SIPの取り組みとこれからの維持管理」というテーマでご講演を頂き、金沢大学SIPの取り組みの状況やこれからの人材育成のあリ方、技術実装の展望についての説明を頂いた。また、早期劣化が生じた道路橋床版の現状と耐荷力評価に関する研究成果のご講演も頂き、北陸地方の山間部で生じている早期劣化の現状や耐荷力評価の手法についての理解も深めた。
続いて行われた小林先生のご講演では、「福井県における耐震診断・補強の歴史から最新耐震補強事例まで」というテーマで講話を頂き、耐震診断・補強の歴史や耐震診断・耐震補強の基礎知識についての詳細な説明を頂いたほか、福井県内で行われている最新の耐震補強事例についての紹介も頂いた。
いずれのご講演も、我々にとって初めて知る内容ばかりで、大変有意義な講演であった。
平成30年度 定期総会
日時: |
平成30年6月28日(木)13時30分〜 |
会場:
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福井県国際交流会館
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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議事: |
第1号議案 平成29年度 事業報告ならびに収支決算 |
報告: |
日本コンクリート診断士会 第9回定時社員総会について |
平成30年度のスタートとなる今回の定期総会では、昨年度の事業報告や今年度の事業計画などのほか、役員の改選に関する審議も行われ、すべての議案が承認された。
役員の改選では、7期14年にわたって会長を務めた石川裕夏会長が退任。新たに山川博樹新会長が選任された。山川新会長からは「本会のこれまでの理念を継承しつつ、この会のさらなる発展に尽力する」との力強い挨拶があり、新たな体制がスタート。会員からの大きな拍手が湧き起こるなか、山川新体制の新たな船出となった。
コンクリート診断士受験対策セミナーを開催・講師を派遣
(コンクリート診断士の受験者支援、(公財)福井県建設技術公社との協働)
日時: |
四択対策…平成30年5月26日(土)13時20分〜 |
会場:
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福井県中小企業産業大学校
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主催:
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公益財団法人福井県建設技術公社
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後援:
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福井県コンクリート診断士会
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講師: |
四択対策…福井県コンクリート診断士会 幹事 濱岡 弘二 |
毎年恒例のコンクリート診断士受験対策セミナーを開催。平成21年から始めたこの受験セミナーも本年度が10回目。
今回も、四択対策と小論文対策の2日に分けて開催し、模擬試験および模擬試験の解答解説を行った。
本年度の参加者アンケートでは、「大変貴重な講義を無料で受けられて満足している。(四択対策)」、「大変役に立つ研修であり、有意義であると思います。(小論文対策)」などの感想が聞かれた。
本年度も、このセミナーの受講者から一人でも多くの方に合格してほしい。
戦後福井の復興とコンクリート技術・意匠の可能性に関する研修会
(第93回研修会)
日時: |
平成30年5月23日(水)14時〜 |
会場:
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福井県教育センターおよび福井神社
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主催:
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福井県コンクリート診断士会
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内容: |
@座学研修 |
福井神社は福井市中心部にある神社で、幕末の福井藩主松平慶永(春嶽)が祀られた日本最後の別格官幣社である。この神社は、1957年、福井大学工学部の五十嵐直雄の設計により再建された総コンクリート造りの神社で、一般的な神社とは異なる独特のモダニズム様式で全ての建物が統一されており、文化的な価値も非常に高いとされている。
今回の研修会では、この福井神社の学術調査に関わられた市川先生をお招きし、この福井神社で用いられたコンクリート技術や意匠の可能性についてを学んだ。
最初に行われた座学では、五十嵐氏の人となりや福井神社の特長、コンクリートの日本的な意匠の可能性などの理解を深めるとともに、戦後復興期の福井市と地元福井大学の歴史についても理解を深めた。この座学では、「コンクリートは私たちに、立ち上がり、支え、張る力とエネルギーとを無限に与えてくれる。私はコンクリートのその力を愛している。」という丹下健三氏によるコンクリートへの想いについても触れられ、我々は非常に感銘を受けた。
座学の後は、市川先生のご好意により、福井神社の拝殿および本殿の内部の見学も特別に行い、福井神社で用いられたコンクリートの技術や意匠の特長を目のあたりにし、先人たちによる斬新なアイデアや当時の技術力に感動した。
福井の偉大な先人たちにあらためて敬意を表したい。
金沢フォーラム「これからの維持管理を担う人材をいかに育成するか」
(北陸三県コンクリート診断士会合同フォーラム、第92回研修会)
日時: |
平成30年4月27日(金)13時〜 |
会場:
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石川県地場産業振興センター
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主催:
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公益社団法人日本コンクリート工学会 中部支部
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共催:
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北陸三県コンクリート診断士会、北陸SIP、インフラメンテナンス国民会議
(福井県コンクリート診断士会・石川県コンクリート診断士会・富山県コンクリート診断士会) |
内容:
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@基調講演 「地方の道をいかに守っていくか」 |
日本コンクリート工学会中部支部の調査研究事業の一環として、北陸三県コンクリート診断士会による合同フォーラム「これからの維持管理を担う人材をいかに育成するか」を金沢で開催した。
基調講演では、長崎県での道守制度を主導されている長崎大学の松田先生をお招きし、ご講演を頂いた。道守制度の仕組みや道守制度の今後のビジョンを詳細に説明頂いたほか、維持管理の分野での人材育成のあり方について、その方向性をお示し頂いた。
その後、北陸三県の維持管理の状況について、北陸三県の担当者からそれぞれご発表を頂いたほか、「北陸三県コンクリート診断士会および教育機関による人材育成の取り組み」、「北陸SIPによる地域実装支援の取り組みから見えてきたコンクリート診断士への期待」についてのパネルディスカッションも行い、人材育成の課題やこれから目指すべき取り組みについての意見交換を行った。
今回のフォーラムでは、北陸地区以外からの参加者を含め約200名の参加者が集い、参加者からも多くの意見を頂くなど、意見交換も活発に行われた大変有意義なフォーラムであった。